お茶作りは土作りから始まります。

肥料のこだわりや、茶草場農法のこだわりでもお伝えしていますが、土づくりは本当に大事な工程なので、何度も同じことを訴えてしまうかもしれません。有機肥料を使う、無農薬で育てるのは当たり前なので、ここではさらに拘っていることを書きたいと思っています。

肥料にこだわり

土に微生物を増殖させた後、油粕や魚粕などの有機肥料を入れて、お茶にうま味をのせます。牛糞や鶏糞は「抗生物質」が含まれているので使いません。有機肥料だから全て受け入れて良いわけではなく、こまかなことにも注意を払いながら肥料の選定をします。

微生物が主役

米糠、蕎麦殻、わらなどを微生物(こうじ菌・乳酸菌・酵母)の働きで発酵分解(約半年)させた堆肥で土づくりをおこないます。堆肥とは易分解性有機物が微生物によって完全に分解された肥料のこと。有機資材(有機肥料)と同義で用いられる場合もあるが、有機資材は易分解性有機物が未分解の有機物残渣も含むのに対し、堆肥は易分解性有機物が完全に分解したものを指します。

健康な土を目指して

有機栽培は収穫量が少なくなりますが、病気にかかりにくく雑草や虫がつきにくい土ができるので、除草剤・農薬を使わなくてもお茶が育ちます。人間と同じで、健康な体は健康で居られるのと一緒。土も本来あるべき姿でいれば、美しい状態でいることができます。ただ、その健康な土を作るのに、とても手間がかかるのです。

自然との調和

私たちの有機茶は50年以上前、先代が農薬を散布しているときに誤って吸い込み、命の危機を経験してから始まりました。無農薬栽培に切り替えた当初、病害虫の被害が5年以上続き収穫ができなくなりました。それまで病気や害虫を農薬で抑え込んでいたのですから当然です。それでも5年ほど経つと害虫を食べる天敵のテントウ虫やクモなどの益虫が増え始め、お茶の樹は病気に対して自然治癒力を高めて自らを守る力が備わります。それは茶園が自然と調和したことを意味します。私たちはこのすばらしい自然と調和のとれた循環型農業を活用することに喜びを感じていますので、苦労があっても信念をもって続けることができます。