台下げとは、茶枝を借り落として、高さを落とす作業(台を下げる)を指します。この作業をすることにより、今後の手入れがしやすくなり、また、来年以降のお茶の品質向上も期待されます。今回は台下げについて詳しく知っていきましょう。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

台下げとは

台下げとは、文字通り、茶枝を借り落として、高さを落とす事です。一心三葉、や一心二葉といって、お茶を摘むときは、先端のまだ開いていない芯芽とその下の二つか三つの柔らかい葉のところで摘見ます。摘んだ後にその下の葉と茎のところから、また新芽が成長し、数年すると、次第に茶樹の高さが高くなり、枝も分かれて、細い枝から新芽が出るようになります。そうなると、一番茶の新芽の濃度は高いのですが、葉が貧弱になってしまいます。

通常この台さげの作業は、数年に一度行い、高さが一律約50センチほどに揃えるように刈落とし、ばっさりと低くしてまた太い枝から強い芽を出すようにします。更新する、とも言います。一番茶後のこの時期(5月下旬)に台下げをすると前の茶葉はすべて一度なくなり、根と残った幹と枝から新しい枝と茶葉が出て、秋にはまたふさふさの茶葉を茂らせるまで成長します。刈り取った枝と葉はそのまま畑にかえして堆肥にします。積み重なった堆肥は栄養となり微生物の住みやすい健康な土ができます。この循環を何十年と続けると毎年美味しい新茶ができあがります。

茶の樹の更新方法はいくつかあります 

・浅刈り

葉っぱを残して刈る浅刈りはお茶の樹は約10㎝の葉っぱの層をもっているのですが、この葉っぱの層を5㎝ほどカットするのが浅刈りになります。お茶の樹の表面部分、最も枝の細い所を刈り落とす方法で、一番茶の収穫後や二番茶の収穫後に行い、僅かですが葉っぱが残るので、枝を刈り落とした後、新しい芽が出てくるのも早いです。また、病気の予防にもなり、最も行う頻度の高い作業になります。

・深刈り

浅刈りよりも深い位置で枝をカットするのが『深刈り』です。葉っぱがある部分は全て刈り落とすことになるので、作業後の畑は枝が丸見えになります。もちろん、葉っぱが付いていない状態になるので、緑色の茶畑は茶色に見えるようになります。この作業は、主に一番茶の収穫後に…。暖かい地域では、二番茶後にも行われることもあります。作業後は葉っぱが残っていないので、新しい芽が出てくるまでには1か月以上の時間がかかります。

・台下げ(中切り)

深刈りの次に深い位置で枝をカットするのが『台下げ』です。この作業は、5年から6年に1回のペースで行う作業になります。細くなった枝を大胆にカットする作業で、一番茶の収穫後に行うことが多いです。大体、お茶の樹を1/2ほどの高さになるまで、枝をカットするのです。こちらも枝を刈り落としてから新しい芽が伸びて来るまでには、1カ月ほどの時間が必要になります。台下げは4年から5年のサイクルで行う作業です。毎年どの畑で行うのかを決め、計画的に行う必要があります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

台下げを行うメリット

機械を使い、茶葉の層ごと20cm~30cmくらい下まで、1列をおよそ3往復ずつ茶葉や茶枝を刈落としていきます。メリットは茶樹の若返り、病気害虫リスクの低減、茶葉品質の向上、作業効率アップ、などがあげられます。また、台下げをやらずに何度も摘採を繰り返していると、刈面あたりで細かい枝が密になって、だんだん茶葉が小さく細かくなっていきます。お茶の枝も密はよくない状態になってきてしまいます。高品質の茶葉を作るためには、5年に1回台下げを行いましょう。台さげをしてから2〜3年の茶葉が高品質と言われています。

この作業は堅い枝を切るため力が必要で、刃の違うバリカンを2回に分けて深く刈り込む重労働です。手間と愛情をかけて、来年のお茶がさらに味わい深く、おいしくなりますので、重要な作業ですね。